風見篤史のブログ


by akazami
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2011年 01月 25日 ( 1 )

パーマネント野ばら

2011年1月24日(月)
『パーマネント野ばら』
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2011年に入ってから、短期間の間にいろいろな物事が信じがたいスピードで変化している。環境が変われば気持ちも当然変わるし、当然疲れる。毎日クタクタになりながらも気持ちは”映画モード”に入っているので普段は借りてこない新作DVDを真夜中に観ている。

DVD『パーマネント野ばら』(監督:吉田大八)を鑑賞する。ビールを片手に。
傑作『不抜けども、悲しみの愛を見せろ』の映像作家吉田監督の新作ということで期待していたが、正直うーん・・・いまいちという印象を僕は受けた。映像派の吉田監督作品をノートPCの小さい液晶画面で見ていること自体まともに感想を言える立場ではなく、近藤龍人君の撮影もまともにわからない・のが悔しい・・。

菅野美穂は演技派の女優とは思うけど”映画女優”にきっとずっとなれないと僕は思う。この映画でも彼女から”いい”イメージは全く受けなかった。西原理恵子原作だからあくの濃いキャラが多く出てくるが全員漫画チックで人間味が少しもなく、奥寺さんの脚本もセリフ重視の無理やり感があり、『腑抜け~』の時の田舎を美しく描く独特の映像センスやキャラクターを魅力的に描く演出力もいい形で映画に反映されていなかった。

原作モノで”女の情”がテーマという監督にはかなり高いハードルだったのだろうとおもう。同じ失敗作に近い失望感を山下君の『天然コケコー』を観た時にも受けたことを思い出す(ちなみに『天コケ』の撮影も近藤君)。「プロデュサー側からくる正直乗り気がしない企画」をどう面白く魅力的な作品に仕上げるかに監督は”苦労したんだろうな~”と想像してしまった。それが映画に全部出てしまっている・・・。それが観客に見えたら映画は面白くないに決まっている(まぁそんな想像をする人間も少ないと思うが)。

しかし今後も吉田監督への期待は変わらない。どんな人間も傑作ばかりは作れない。ピカソもプロコフェイフも膨大な駄作も作っている。芸術家は佳作や駄作を挟みながらたまに良作や傑作を発表できればいいのである。そういう意味でこはの『パーマネント野ばら』は佳作であると言える。


c0107704_0575537.jpg『パーマネント野ばら』(2009年/日本)
監督:吉田大八   ★★
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by akazami | 2011-01-25 01:02 | 映画