風見篤史のブログ


by akazami
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2010年 09月 15日 ( 1 )

ピアソラ

2010年9月15日(水)
ピアソラ
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今日は仕事でずっと車を運転していた。
久々の長時間ドライブに集中力を使いかなり疲れながらも、ボーっといろいろな物思いに耽る。運転は個人的に好きである。一人で長い時間車を運転していると普段考えないことなどを考えたり、ふっといいアイデアが出たりする。往復で約5時間以上の間ずっとipodでピアソラを聴いていた。

アストル・ピアソラ。アルゼンチンタンゴの作曲家でバンドネオン奏者。それまであったタンゴにジャズやクラシックの要素を取り入れ、前衛的な作風ででタンゴの歴史を塗り替えた”革命的音楽家”で、その独創性に満ちた音楽は音楽的に激しく難解であるが、世界中の人々の心を魅了してきたし、僕もその中の一人だ。

ピアソラを聴くとすぐにウォン・カーワイの映画『ブエノスアイレス』が思い浮かんでくる。特異の広角レンズ使用した乾いたモノクロと鮮烈なカラーの映像イメージに情熱的で哀愁に満ちたピアソラのタンゴが乗ってくる”果てしなく美しい異国映画”の傑作である。

まるで20世紀音楽の巨匠バルトークのような難解を極める実験性やクールでジャジーな展開、バンドネオンの魅惑的な音色。ピアソラが心の中に抱いていた”今までない新しいタンゴ”が、見事に炸裂している。そう炸裂しているという言葉がぴったりくる。「わーとんでもなく芸術が炸裂しているぜー」という感じ。岡本太郎と同じようにピアソラはどうしようもないくらいに”芸術家”なのだ。

映画、音楽、絵画、建築などすべてそうだが、作品からこの”強烈に芸術が炸裂している”感じを味わうことが、僕の中で大きな幸せの瞬間なのだと思う。この感覚は映画と撮りたいと思い始めた10代の頃から全く変わっていないし、むしろ年を追うごとに芸術への欲求はリアルさを増している。

僕はどうも本気で芸術が好きらしい・・・すごく大好きらしい。
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by akazami | 2010-09-15 22:25 | 音楽