風見篤史のブログ


by akazami
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映画『ぐるりのこと。』を観てきた。

2008月7月5日(
映画『ぐるりのこと。』を観てきた


先週ハードなスケジュールの中映画『ぐるりのこと。』を渋谷で観てきた。予想どうり橋口監督の映画はとっても”素敵な”作品だった。この映画の「テーマ」のひとつ、【鬱病】への転落とその地獄からの再生」が自分の経験とリンクしてとても自分の経験と重なるシーンが多々あり、7回くらい泣いた。映画としての評価とは別にこの映画は【うつ】にかかった人間の状況を”きちん”と描いたはじめての映画ではないだろうか?

木村多江は何事明るい人柄で、何事もきっちり決めないといけない完ぺき主義者。その彼女が「子供の死」を境に”気持ちのバランスを急速に崩していく。図書館で幼い子供見た時、本屋の陰でどうしょうもなく溢れ出す涙を堪えきれない・・・。仕事も辞め、心療内科に通院を始める。部屋でも電気をけして一人座っている。これは明らかにやる気でカバーするとか気合で直るというれべるでなはい。彼女は【うつ】状態などだ、映画では描かれていないが、きっと風呂にも入れず、食事もできず、自分以外のことに全く興味がもてず、頭の中で答えのないことを繰り返し冠変えている悪循環のサイクルにはまってしまってのだ。そして希望など1mm見えなく自分の中で「死」への誘惑が出てくる。【こんなに苦しみがずっと続くのだったら」死んでしまったほうがらくだと辛い結論が出てくる。うつからくる究極の自己嫌悪なのだ。そしてどこにもこれから生きていく答えが見つからないという恐怖を心の奥に抱えてしまう。

しかし幸いにもサイコーパートナーがいた。妻を心から愛しているリリーフランキーの存在だ。りりーはどこまでも妻を包み込む
木村「なんでこんな私といるの?(大泣きしている)リリー「好きだからだよ。君がいないとこまるんだよ。
その後木村はお寺の天井を書いてくれと住職に頼まれる。そのご家に帰って「花」を見つめる木村の表情がこの映画のベストショットだった。「花ってすごくキレイだったんだ」と感じているこの表情は「【うつ状態】からの【世界回復】を明確に伝える素晴らしい表情をしている。それから木村はドンドン”世界”を回復していく。書きたいという自分の欲望を思い出し、そこに我を忘れて没頭していく。

この『ぐるりのこと。』は夫婦愛の映画であるが、私には日本ではじめて”うつ病”を描いた映画だと思った。橋口監督自身が”うつで長く苦しんでなければ”このような映画を撮れない。
私も長く非常に苦しい”うつ”から回復し、世界に戻ってきた人間であるので、印象深い作品となった。

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【京王井の頭線渋谷駅にて】
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by akazami | 2008-07-05 10:09 | 映画