風見篤史のブログ


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『アウトレイジ』

2011年1月21日(金)
『アウトレイジ』
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DVD『アウトレイジ』(監督:北野武)を鑑賞する。
ここ最近駄作を連発していた武監督が放つ久し振りの素晴らしい作品がこの『アウトレイジ』だ。今観たばかりなのだが興奮してどうにも眠れそうにない。とにかくたけし的バイオレンス全開の痛快エンターテイメント映画で、エンドクレジットが上がってきた時に「あ~映画観たなぁー。映画は芸術だけではないんだなー」痛感し、尚且つ非常に最高の気分になった。

やくざの暴力的で破滅的な群像劇を描いた作品だが、何が素晴らしいってその圧倒的に脚本の構成力に度肝を抜かれた。初期の芸術性やバイオレンス注目されがちだが、実はたけしのシナリオ創作の実力はあまり語られていないと思う。主要登場人物だけでも15人以上いるが、その全員が悪意と下心を胸に殺しあう物語をとてつもない構成力とストーリーテイリングで見事にまとめあげている。僕はずっと話の展開にハラハラドキドキが止まらなかった・・・。

またたけしが考え抜いた“痛い暴力”をあらゆる映画的見せ方で描写し、もう”痛いバイオレンス(暴力)”のオンパレードだ。世界広しと言えどもこれだけの暴力レパートリーを描ける監督は他にいないだろう。やはり暴力映画になるとたけしは輝き、たけしの“いい才能”が映画に写る。

この映画についてはもっと色々書きたいが、少しは寝なきゃいけないので・・・。
芸術美としての映画性ではなく、エンターテイメントとして映画性が見事に爆発した素晴らしい傑作である(しかしながらストーリー自体は映画芸術美の極致である『ソナチネ』とほとんど同じであるのが不思議なところだが、今回はたけしが完全にエンターテイメントとして映画を撮っている)。

僕は4作目の大傑作『ソナチネ』以来の、長い年月経て撮った傑作がこの『アウトレイジ』だと思う。


c0107704_1682281.jpg『アウトレイジ』(2010年/日本)
監督:北野武   ★★★★☆
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by akazami | 2011-01-21 16:13 | 映画